談話室

▼▽宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は、自身の願望を乗せた詩だ。小さなかやぶきの小屋にいて、中には「東ニ病気ノコドモアレバ/行ッテ看病シテヤリ/西ニツカレタ母アレバ/行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ」との一節もある。

▼▽そんなことを思い出したのは山口県での救出劇で尾畠春夫さん(78)の報に接したから。「子どもの習性として上に行く」。勘は図星で、過去にもあった2歳児捜索や山登りなどの経験が生きた。連日捜索が続く中、大分県から駆け付けたちまち解決。図らずも時の人である。

▼▽日頃からボランティアに取り組んでいる。東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨など各地の被災地へ出向く。-東に被災者がいれば行って手伝い、西に子どもを見失い嘆く母がいれば行って一緒に捜し-。奉仕の心と行動力は詩を彷彿(ほうふつ)とさせると言っては言い過ぎだろうか。

▼▽大分で65歳まで鮮魚店を営み、第二の人生でボランティアに励む。「学歴もない何もない人間だが、残りの人生で社会にお返しさせてもらいたい」。感謝の食事や風呂も断り、自炊道具を積んだ車に乗り込む様子が映し出されていた。鮮やかな救出劇と爽やかな背中だった。

(2018/08/17付)
最新7日分を掲載します。
  • 8月17日
  • ▼▽宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は、自身の願望を乗せた詩だ。小さなかやぶきの小屋にいて、中には「東ニ病気ノコドモアレバ/行ッテ看病シテヤリ/西ニツカレタ母アレバ/行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ」との一節もある。[全文を読む]

  • 8月16日
  • ▼▽「朝顔を植ゑて遠くの孫を待つ」。先月23日付の本紙「やましん俳壇」に載った高橋正己さん(南陽市)の句を引いた。しょっちゅう会えるわけではないから再会が待ち遠しい。そんな気持ちに共感する方は多かろう。[全文を読む]

  • 8月15日
  • ▼▽遺骨をペンダントなどに加工したり小さな容器に入れたりして身近に置く「手元供養」が近年多様化しているという。少子化などにより墓の維持が難しくなっていることが、新たな供養の形を出現させる一因のようだ。[全文を読む]

  • 8月14日
  • ▼▽米沢藩中興の名君、9代藩主上杉鷹山は儒教を重んじ父母に孝養を尽くした。実父が死の床に就いた時には寝間着にも着替えず30日余付き切りとなり、養父の病の際も好きな茶と煙草(たばこ)を80日余り断(た)って看病したという。 [全文を読む]

  • 8月13日
  • ▼▽さりげない方言のやりとりだが、ラップになると強烈なインパクトを放つ。〈♪晩げののごりの からがいにだの/ほごさあったから 喰(く)てんげず/ほっだな臭くて 俺好ぎんねも/としょりの喰うもの すかねあだ〉 [全文を読む]

  • 8月12日
  • ▼▽嫌いなものはヘビにミミズ、それにたくあん。神奈川県川崎市生まれの都会っ子は戦時中、母の郷里の茨城県笠間市に疎開した。食料難でおかずがたくあんだけの日が続く。その後は生涯にわたり一切口にしなかった。[全文を読む]

  • 8月11日
  • ▼▽星野リゾート代表の星野佳路さんによると、日本は先進国の中でも休みの数が多い国だそうだ。その割に不満に思っている人が多い。「休みを満喫できていないから。遊びに出掛けても渋滞や混雑で逆に疲れてしまう」[全文を読む]

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