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柚月さん「迫力の映像、心震えた」 映画「孤狼の血」原作者

2018年04月24日 11:37
「孤狼の血」シリーズの魅力を語る柚月裕子さん=山形市・山形メディアタワー
「孤狼の血」シリーズの魅力を語る柚月裕子さん=山形市・山形メディアタワー
 山形市の作家柚月裕子さん(49)原作の映画「孤狼(ころう)の血」が5月12日に公開される。昭和末期の広島を舞台に、暴力団抗争と対峙(たいじ)する警察組織を描いた日本推理作家協会賞受賞作のベストセラー小説。シリーズ第2弾「凶犬の眼」が3月30日に出版された。山形市の山形メディアタワーで23日、インタビューに応じた柚月さんは「初めて見た時、心が震えた」と映画の魅力を語った。以下は一問一答。

シリーズ2弾、先月発売
 ―柚月作品初の映画公開が迫ってきた。

 「試写会で見た時、映像がダイレクトに伝わり、胸が熱くなった。原作で描いた登場人物が、より迫力を持って熱を発している。活字でなければ成り立たないようなミステリーを映像で表現している。初めて見た時の、心を揺さぶられる感覚をこれから体験する方がうらやましい」

 ―シリーズの着想を得た「仁義なき戦い」と同じ東映作品。激しいシーンが登場すると聞く。

 「ハードな映像が流れる冒頭から5分ほどを見て、白石和彌監督が撮ろうとしているのはここだ、と強く感じた。あらゆるものから目を背けず、逃げず、妥協せず。小説ならば、『絶対に書ききる』との信念を感じた。アウトロー映画、バイオレンスと呼ばれるが、暴力を肯定してはいない。真剣に生き残ろうとする姿、固い決意を秘めた人間ってこんなにかっこいい、と感じてくれると思う」

 ―公開日は特別な日になりそうだ。

 「本当に偶然だが、5月12日は私の誕生日。記念すべき日になる」

 ―映画化は「凶犬の眼」に影響を与えたか。

 「登場人物がどういう姿か、話し方は、などを想像する楽しさが小説にある。映画はダイレクトに表現され、世界観にどっぷりと漬かれる。映画で勉強したことを凶犬の眼に生かし、刊行の際にシーンを付け加えた。行動から登場人物の内面を悟らせるという視点で、例えば『たばこを置いた』という描写に1行加えるだけで、感情が伝わる」

 ―シリーズの今後は。

 「凶犬の眼で主人公・日岡を悩ませ、苦しませ、半歩成長させた。完結編は大上の意思を自分なりに咀嚼(そしゃく)し、成長した姿を描くつもり。『暴虎(ぼうこ)の牙』のタイトルで、大上の年齢(40代)になった日岡の構成になっている。小説は誰もがフィクションだと分かっている。いかに本当にある世界と思ってもらえるか。読者が最後まで安心して、虚構に浸れるよう心掛けている」

新作「凶犬の眼」
新作「凶犬の眼」
【プロフィル】
 ゆづき・ゆうこさんは1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。「検事の本懐」で大藪春彦賞、「孤狼の血」で日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した。天童が舞台として登場する「盤上の向日葵(ひまわり)」は「2018年本屋大賞」で2位。

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