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想定外の降雨「浸水阻止は困難」 戸沢・蔵岡の豪雨被害で住民説明会

2018年10月15日 12:30
住民説明会では、蔵岡地区の住宅(中央部)を囲むような形で堤防を設置する案がイメージ図で示された
住民説明会では、蔵岡地区の住宅(中央部)を囲むような形で堤防を設置する案がイメージ図で示された
 8月上旬の大雨で集落全域が床上・床下浸水した戸沢村蔵岡地区で14日、国土交通省新庄河川事務所、県、村は浸水被害の住民説明会を開いた。同事務所は、過去の豪雨を上回る降水量で被害を食い止めるのは困難との認識を示した上で、対応策として住宅地を取り囲む新たな堤防造成を検討しているとした。一方、被害補償がないことや、当面の防止策が具体的でないことに、住民から不満や不信感を訴える声が相次いだ。

 説明会は同地区公民館で開かれ、住民67人が参加。県県土整備部や村、東北地方整備局から15人が出席し、同事務所が被害が起きた経緯を中心に説明した。

 同地区では地区内を流れる最上川支流の角間沢川が氾濫し、過去にも同様の被害が発生している。そのため、国は約14億円をかけて排水施設を増強。今年1月に施設が完成し、従来の4倍に当たる毎秒2トンの排水能力を備えていた。

 しかし、8月5、6日の豪雨では、古口観測所で7月の西日本豪雨にも匹敵する最大55ミリの1時間雨量を記録し、24時間雨量は366ミリと過去の記録を大幅に超えた。角間沢川の水位は急激に上昇し、最上川の水位が上回り、ポンプゲートを作動する段階の数時間前には既に氾濫が発生した。

新庄河川事務所などが開いた8月豪雨による浸水被害の住民説明会。被害弁償や当面の治水対策などに質問や批判が相次いだ=戸沢村・蔵岡地区公民館
新庄河川事務所などが開いた8月豪雨による浸水被害の住民説明会。被害弁償や当面の治水対策などに質問や批判が相次いだ=戸沢村・蔵岡地区公民館
 想定外の降雨に被害を防ぐことは困難だったとし、停電で動かなかったポンプの影響も限定的との見解を示した。同事務所の光永健男所長、後藤浩志副所長は住民への増強した排水施設の処理能力などに関する情報提供が不十分だったと説明。その上で補償については「(治水の)計画規模を大きく超える大雨だったため、考えていない」と答えた。施設用の非常用電源は年度内に常設する方針を明らかにした。

 今後の治水対策として、角間沢川を管理する県と共に住宅を囲む形の堤防造成を検討していると説明。比較的安価かつ工期が短いことなどを理由に挙げたが、具体的な建設時期などは示されず、住民から不安と批判の声が上がった。

 村によると、蔵岡地区で8月5、6日の豪雨で11世帯が床上、55世帯が床下浸水し、同月末の大雨でも計22世帯が被害を受けた。

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