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元の姿…取り戻したい 豪雨から3カ月、閉鎖続く鮭川の観光名所

2018年11月07日 08:43
8月の豪雨で大量の土砂が流れ込み、今も閉鎖が続く米湿原=3日、鮭川村川口
 最上地方に大きな被害をもたらした8月上旬の記録的豪雨から3カ月が経過した。その影響を今も引きずる名所、観光スポットがある。土砂崩れなどに見舞われた鮭川村の「米(よね)湿原」や「まぼろしの滝群」は閉鎖状態のままだ。生態系や景観の維持などに住民から不安の声が上がり、ボランティアとともに地道に一部の復旧作業を続けている。

 ギフチョウやサギソウなど希少な動植物の生息地として知られる鮭川村米地区の米湿原。かつては水田で長年耕作放棄されていた場所だったが、住民が2004年ごろから自主的に環境保全活動を開始し、遊歩道や木道を整備した。しかし、8月上旬と下旬の2度の大雨で大量の土砂が流れ込み、木道が破損するなどの大きな被害を受けた。希少な植物も一部押しつぶされたという。

 今月3日には村内外からボランティア約20人が集まり、復旧作業を行った。参加者は変わり果てた風景にショックを受けた様子だったが、懸命に作業に取り組んでいた。数年前から湿原を訪れているという宮城県富谷市の男性(66)は「あまりの被害に言葉も出なかったが、これまでも地元の人の力で守ってきた場所。今後も協力したい」。保全活動を行う村自然保護委員会の高橋満会長は「湿原の未来が危ぶまれる事態だが、元の姿を取り戻したい」と話した。

土砂や倒木でふさがれた与蔵山の遊歩道=10月15日、鮭川村(村提供)
 やまがた百名山の一つ「与蔵山」(標高703メートル)でも各地で土砂崩れが起きた。「まぼろしの滝群」は山中にあり、4本の滝からなる。「与蔵沼」などとともに見どころとなっているが、どちらも遊歩道や木製の橋が被害を受け、近づけない状況だ。近年は多くの愛好者が訪れており、村観光協会には登山が可能かどうか問い合わせが多く寄せられているという。

 村は来年度の早い段階で与蔵山の遊歩道の復旧工事を行いたい考えで、民有地の米湿原についても土砂撤去などの支援が可能か検討している。

治水対策検討へ、調査測量を開始―戸沢・蔵岡地区
 国土交通省新庄河川事務所、県最上総合支庁、戸沢村は6日、8月の豪雨で大規模な浸水被害が起きた戸沢村蔵岡地区で、新たな治水対策の検討に向けた調査測量を開始したと発表した。地形や地層データを収集後、10月の住民説明会で提示した集落を囲う「輪中堤(わじゅうてい)」案のほか、住民から出された意見についても検討する。

 調査は1カ月程度で、県が双葉建設コンサルタント(新庄市)に発注し、ドローンを使った上空からの測量を行う。10月14日に開かれた説明会では、国などが新たな治水対策として「輪中堤」の建設案を示した一方、住民からは「氾濫した角間沢川から最上川に直接排水トンネルをつないではどうか」といった意見も出された。

 測量後、3者で治水対策の詳細な検討を進め、できるだけ早い段階で再度住民説明会を開く考え。

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