社説

長井でフラワー都市総会 議論に花を咲かせたい

 フラワー都市交流連絡協議会総会が25、26日、10年ぶりに長井市を会場に開かれている。加盟9都市が交流を深めながら、花をテーマに魅力あるまちづくりを目指す会議で、全国から多くの人々が訪れた。地方都市が抱える共通の課題解決に向け知恵を出し合い、議論に花を咲かせてほしい。

 協議会は1983(昭和58)年に設立された。チューリップで名高い富山県砺波市の呼び掛けで、長井市(アヤメ)と静岡県下田市(スイセン)、鹿児島県和泊町(ユリ)の4市町が結束、年1回の総会のほか、観光物産展を共同企画したり、パンフレットを作って互いのまちを紹介したりしてきた。東日本大震災後には、加盟各都市がそれぞれのシンボルフラワーを被災地に贈る支援事業も行った。現在は、発足時の4市町に加え、北海道中富良野町(ラベンダー)、岐阜県大野町(バラ)、兵庫県宝塚市(スミレ)、山口県萩市(ツバキ)、福岡県久留米市(ツツジ)が加盟している。

 長井市では84年に初めて総会が開催された。以降、88年、96年、2007年と重ね、今回は5回目となる。

 市のキャッチフレーズは「水と緑と花のまち」。長井には、いずれも国指定天然記念物の「伊佐沢の久保桜」「草岡の大明神桜」、白つつじ公園、はぎ公園など花の名所が複数あるが、中でも市の花アヤメ500種、100万本が咲き誇るあやめ公園は特別な存在だ。

 1910(明治43)年に開園した歴史ある公園で、6月中旬から7月上旬まで「花のまち」を彩る。30(昭和5)年には山形新聞が主催した「山形県一」人気投票の名所部門で1位に輝き、長く市民に親しまれてきた。今年は6月10日にあやめまつりが開幕、お笑いショーやライブ、釣り大会など、7月5日まで多彩な催しが繰り広げられる。

 市は、今回の総会を記念して、あやめ公園東口の一角に「フラワー都市ガーデン」を整備した。広さは約90平方メートルで、加盟9都市のシンボルフラワーが勢ぞろいした。24、25日には道の駅「川のみなと長井」で「フラワー都市交流物産展」を開催、各都市の特産品が当たる抽選会もあった。25日は、長井市名誉市民で人間国宝の宇治紫文さんによる一中節(いっちゅうぶし)公演や長井高吹奏楽部の演奏などで歓迎。26日にはやませ蔵美術館を視察するほか、「フラワー」の名を冠した長井線にも乗車する。

 30年以上続いたフラワー都市交流だが、成果を生んできた一方で、認知度は決して高くないという課題もある。道の駅「川のみなと長井」にフラワー都市コーナーを常設し、月替わりで加盟都市の特産品を紹介するプランはどうか。市民を含め多くの人々の目に触れることでアピールできる上、毎月違う特産品が並べば、リピーターにとっても新たな魅力発見の機会になるのではないか。

 花を通して観光振興を目指す市町村は全国にあまたある。加盟9都市がこれまで以上に花開くには、年1回の総会だけではなく、日常的で多彩な交流が必要だろう。10年ぶりの「長井総会」を一部の関係者だけでなく、多くの市民を巻き込むきっかけとしたい。

(2017/06/26付)
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