8大事業

インバウンド拡大へ-戦略を探る
山形創生の一助に 先進事例や海外取材
昨年10月から台湾と本県を結ぶ国際定期チャーター便が運航されている。インバウンド拡大による経済効果が期待されている=東根市・山形空港
昨年10月から台湾と本県を結ぶ国際定期チャーター便が運航されている。インバウンド拡大による経済効果が期待されている=東根市・山形空港

 インバウンド(海外からの旅行)を巡る国内の競争が激しくなっている。訪日外国人旅行客が増加の一途をたどる一方、行き先は大都市圏に偏っており、その分散、取り込みに全国各地が躍起になっている。本県に足を運んでもらうため、独自の戦略が必要だ。

 2017年に本県に宿泊・立ち寄った外国人旅行者は約19万人。県はこれを20年には30万人にする目標を掲げている。宿泊者数で全国41位に甘んじる本県にとって、容易に到達できる数字ではない。

 重要なのは、ターゲットとする国や地域を絞り込み、それぞれに合わせ、きめ細かな戦略を立てることだ。温泉、食、雪、精神文化など本県の強みとなる資源を生かした体験プログラムを組み、観光商品として提供することが求められる。インフラ整備などアクセスの向上、受け入れ態勢の強化、相互交流も欠かせない。

 県内では、中華航空が昨年10月、今年2月までを期間に、台湾―山形・庄内間で144便の国際チャーター便運航を開始。その後の増便も計画されている。さらに格安航空会社ジェットスター・ジャパンが庄内、成田両空港を結ぶ新規路線の就航を検討中だ。また、昨年11月には県タイ友好協会が発足し、2月には50人規模の訪問団を派遣する。

 山形創生へ、こうした追い風をどう生かすか。県内外の成功・先進事例、ターゲット想定国・地域での取材、イベントなどを含めて、インバウンド拡大への具体的な方策を探る。

県民健康講座
医師ら講師、3カ所で開催
身近な疾患やその予防策を学ぶ「県民健康講座」が始まる=昨年8月、上山市(山新健康フォーラムから)
身近な疾患やその予防策を学ぶ「県民健康講座」が始まる=昨年8月、上山市(山新健康フォーラムから)

 身近な疾患やその予防策を学ぶ「県民健康講座」を新たにスタートする。山形大医学部の医師、県医師会に所属している開業医らが講師を務め、県内3カ所で開く。生活習慣病をはじめさまざまな疾病の予防と早期発見・治療に向け、理解を深める機会を受講無料で県民に提供する。

 山形新聞、山形放送は1993年から、県民の健やかな暮らしを願って「山新健康フォーラム」を開催している。年に1度のフォーラムに加え、広く県民が参加できるよう、地域ごとに開くのが県民健康講座だ。本県医療の中核を担う山形大医学部、地域医療を支える県医師会の全面協力を得て展開する。

 講座は毎回、医学部と医師会から1人ずつ講師を派遣してもらう。国民の2人に1人が罹患(りかん)するがんのほか、認知症を含めて幅広い分野を取り上げ、専門の医師が分かりやすく講演する。講座に合わせて、連動した相談会なども予定している。

 高齢化の進展にも伴って健康への関心がますます高まる中、健康寿命の延伸に役立ててもらう。

山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会
将来担う選手育成
第2回大会でティーショットを打つ小学女子の選手=昨年9月、山形市・蔵王カントリークラブ
第2回大会でティーショットを打つ小学女子の選手=昨年9月、山形市・蔵王カントリークラブ

 小中高生を対象に、「第3回山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会」を7月、天童市の天童カントリークラブで開催する。ジュニア層に競技の場を提供し、健全育成に資するのが目的。

 県内ゴルフ界の将来を担う若きプレーヤーを育成するため、大会は2017年7月に村山市のさくらんぼカントリークラブで初めて開催した。ゴルフ界の一層の底辺拡大を目指して昨年は8大事業に格上げし、会場となった山形市の蔵王カントリークラブに県内各地から児童生徒が集まった。

 高校男女、中学男女、小学4~6年男女、小学1~3年男女の8部門を設け、小学4年以上は18ホールのストロークプレー、小学1~3年はハーフプレーとする予定。同クラブと県内ゴルフ場の代表らで構成する実行委員会で事業概要を決定する。

 大会には特別ゲストを招いており、第1回大会は日本ゴルフ界で一時代を築いた中嶋常幸さん、第2回は日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長が表彰式でプレー上達のこつを伝授した。

 天童カントリークラブは自然の地形を活用したコースが特徴で、戦略性に富んでいる。眼下に広がる眺望を楽しみながらプレーし、技術を磨くことができる。

さわやかグラウンドゴルフ大会
楽しんで健康増進
県大会では、予選会を勝ち上がった精鋭たちがはつらつと王座を争った=昨年7月、中山町・ひまわりグラウンドゴルフ場
県大会では、予選会を勝ち上がった精鋭たちがはつらつと王座を争った=昨年7月、中山町・ひまわりグラウンドゴルフ場

 愛好者の健康増進と親睦、交流などを目的にした「さわやかグラウンドゴルフ大会」を今年も地区予選、県大会で構成し、開催する。

 今やシニアスポーツの新たな定番となったグラウンドゴルフ。体力に関係なく、子どもからお年寄りまで幅広い年代が楽しむことができ、心身の健康維持・増進に寄与するスポーツとして年々、愛好者が増えている。

 大会は山形新聞、山形放送が山形新聞親交会とともに2015年から主催。昨年は地区予選に合わせて約1800人が参加。県内最大規模の大会となっている。第5回となる今年は、庄内、最上、村山、山形、置賜の5地区、計6会場(庄内は鶴岡会場と酒田会場)で予選会を開催し、その成績上位者による県大会で県王座を争う。

「ロマンティック・ロシア」展
19、20世紀の傑作絵画 激動の時代映す72点
イワン・クラムスコイ「忘れえぬ女」(1883年、国立トレチャコフ美術館蔵(c)The State Tretyakov Gallery)
イワン・クラムスコイ「忘れえぬ女」(1883年、国立トレチャコフ美術館蔵(c)The State Tretyakov Gallery)

 7月19日~8月25日、山形市の山形美術館で「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア」展を開催する。約20万点を所蔵しロシア三大美術館の一つとされる同美術館の絵画72点を通し、ロシア的なロマンを紹介する。

 ロシアは19世紀後半、激動の時代に入った。クリミア戦争の敗北、農奴解放、血の日曜日事件を経て、革命へと向かう。こうした中で芸術文化の優れた才能が輩出され、絵画の世界でも多くの傑作が生まれた。

 展示会では、国立トレチャコフ美術館所蔵で19世紀後半から20世紀初頭のロシアを代表する72点を公開。油彩の写実的作品を主体に風景画、風俗画、人物画、静物画などで構成する。

 クラムスコイの名作「忘れえぬ女(ひと)」に神秘的な「月明かりの夜」、風景画の名手シーシキンの「雨の樫林」と大地のロマンを感じさせる「正午、モスクワ郊外」、バクシェーエフの「樹氷」をはじめ、ロシアの画家たちが表現した大自然、生活の多様性、愛らしい子どもたちの姿なども見どころだ。

最上川さくら回廊
累計5000本超植樹 広がる交流、復興祈念も
それぞれの思いを込めて苗木を根付かせた植樹式。母なる川の一帯に回廊が延び、広がっている=昨年10月、中山町・ひまわりグラウンドゴルフ場
それぞれの思いを込めて苗木を根付かせた植樹式。母なる川の一帯に回廊が延び、広がっている=昨年10月、中山町・ひまわりグラウンドゴルフ場

 「最上川さくら回廊」は、母なる川・最上川沿いの一帯に美しい桜並木をつくろうと、1996年に始まった。これまでに県内全35市町村と東日本大震災で被災した宮城県東松島市、また海外版として台湾、中国、ブラジルでも植樹し、累計総数は5176本に上る。県内5会場と東松島市で植栽を予定している。

 山形新聞、山形放送が提唱し、国土交通省や県、県みどり推進機構、各市町村の協力を得て展開している。昨年は鶴岡、東根、中山、高畠、戸沢の県内5市町村と東松島市にソメイヨシノ、オオヤマザクラ合わせて118本を植えた。さらに、2012年の台湾台北市、17年の中国江蘇省無錫市に次いで台湾宜蘭県、ブラジル・サンパウロ市でも海外版で植樹。「さくら回廊」は国際交流の友好の証しとしても広がりつつある。

 今年も10月から11月にかけて、「震災復興祈念絆のさくら」を植える東松島市と、県内5市町村での実施を予定し、準備を進めている。例年と同じく植樹希望者を県民から募る。選ばれた人には家族や学校、グループなどの名前を刻んだ記念プレートを贈り、苗木に取り付けてもらう。それぞれの希望や思いを託した桜で回廊を伸展させていく。

最上川200キロを歩く
郷土思う心つなぐ
最上川の源流域から河口へ、担当区間を元気に歩く児童たち=昨年6月、村山市
最上川の源流域から河口へ、担当区間を元気に歩く児童たち=昨年6月、村山市

 本県の歴史や文化を育んできた母なる川・最上川を学びのフィールドとし、未来を担う子どもたちが川沿いをたどる「最上川200キロを歩く 小学校探検リレー」を今年も繰り広げる。流域の豊かな自然に触れながら、河川愛護の精神や郷土愛を醸成する事業は17年目を迎える。

 これまでの参加児童数は約4千人。昨年は米沢市の源流域から酒田市の河口までを県内11小学校の児童が歩き、リレーした。国土交通省の職員から治水や利水の仕組みを学び、ゲストティーチャーから最上川と地域との深い関わりや一帯の生態系などについて教わった。

 今年も5~7月の毎週土曜日、計11週にわたって最上川流域を探検する予定。児童は自分たちの名前を記した「ビッグフラッグ」をたすき代わりに次の学校に引き継ぎ、母なる川を大切にする心をつないでいく。

子育て応援団すこやか2019
見て触れて多彩な内容
参加型の多彩なイベントを繰り広げた「子育て応援団すこやか2018」=昨年6月、山形市・山形国際交流プラザ
参加型の多彩なイベントを繰り広げた「子育て応援団すこやか2018」=昨年6月、山形市・山形国際交流プラザ

 「子育て応援団すこやか2019」を6月29、30の両日、山形市の山形国際交流プラザで開催する。安心して子育てができる環境づくりをテーマにした参加型のイベント。

 会場には、小児科医、歯科医、薬剤師による無料の健康相談や、育児サークルが子育てをアドバイスするコーナーなどを設ける。県や山形市などの子育てに関する行政サービス、取り組みも紹介する。

 保育士を目指す学生たちが手作りの遊具を提供するほか、親子工作教室なども開き、触れ合いを深めてもらう。協賛企業が子育て支援商品の情報発信、ユニホームを着用しての職業体験などを予定。毎年人気を集めているステージショーも繰り広げる。

 新米パパ・ママのほか、おじいちゃん、おばあちゃんも見て、触れて、学んで楽しめる多彩な内容で構成。社会全体で子育てを支援する機運を盛り上げる。

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内7市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2019年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2019年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から